おはようございます😁 もぬけです。
このサイトは鍼灸師・柔道整復師国試対策の内容をまとめています。
あくまで国家試験対策のまとめですので臨床的なものは含んでいません。
骨組織について学ぶ
骨の発生について学ぶ
各出題ポイントを覚える
[qwiz style=”width: 90%; padding: 0.2em 0.5em; border-color: #AADDff !important;background: #FFFFFF;box-shadow: 0px 0px 0px 2px #d6ebff; border-style: dashed !important; min-height: 100px !important; ” align=”center” random=”true”][q multiple_choice=”true”]問題:誤っているのはどれか。
[x]正解は「緻密質には血管腔を横に走るハバース管を持つ」です。
横に走るのはフォルクマン管で、ハバース管は縦に走ります。
[/qwiz]
ここでは上記のようなやややこしい骨について学んでいきます。
もくじ
骨組織について
骨組織は骨細胞と骨基質とからなる硬い組織である
骨の組織は大きく分けると骨細胞と骨基質に分けられますが、骨細胞はまたそこから3つに分かれていきます。
骨細胞(広義)
骨芽細胞
骨細胞
破骨細胞
骨基質
国家試験では骨組織を問うような問題は出題されませんが、医学系の一般常識として覚えておくといいと思います。
骨の細胞について
骨組織は、常に改築(リモデリング)が行われている。
骨組織はリモデリングのために骨芽細胞・骨細胞、破骨細胞がそれぞれ働きながら頑丈な骨を維持しています。
骨芽細胞
骨細胞
破骨細胞
骨芽細胞について
骨芽細胞は骨を形成する細胞で、骨の表面に並び突起を骨表面に平行に伸ばしている
骨が細胞の役割は骨を作ることです。
骨芽細胞の遠きから「基質小胞」というものが細胞外に分泌されます。
分泌された「基質小胞」はカルシウムとリン酸を引き寄せていき骨基質のもとを作ります。
骨基質の元はハイドロキシアパタイト結晶と呼ばれ、コレを膠原線維の間に沈着させ骨基質を形成させます
骨を作る細胞
基質小胞をもつ
基質小胞がカルシウムとリン酸を引き寄せる
膠原線維の間にハイドロキシアパタイト結晶を沈着させる
骨細胞
骨細胞は自ら作った骨基質の中に閉じ込められている
骨基質の中を「骨小胞」といいます。
骨小胞の中に骨細胞があり、骨細胞同士は互いにネットワークを形成します。
このネットワーク(細胞同士のつながり)では、骨組織にかかる情報を伝達して骨形成と骨吸収の調節を行ないます。
骨吸収と骨形成がややこしいですので簡単に言います。
吸収というのは血管側が骨から栄養を吸収することなので、骨吸収が骨がもろくなること。
骨形成が骨が固くなること。
じゃあ骨形成ばかり起これば骨折しにくいかと言えばそうではありません。
固くなりすぎて柔軟性を失った骨は石のように簡単にひび割れてきます。
なので骨吸収と骨形成のバランスはとても大切と言えます。
骨の管理をする細胞
骨基質内の骨小胞にある
破骨細胞について
破骨細胞は骨の表面に接する大きな細胞で複数の核を持ち、細胞質にはミトコンドリアとリソソームを多数含む
破骨細胞は骨を酸によって溶かす細胞です。
そのメカニズムは、まず骨と破骨細胞の間に閉鎖腔という空間を作り、そこに破骨細胞の波状縁というところから水素イオンを分泌します。
もうややこしいですが、国試的には覚えなくても大丈夫なのでサラッと読んでください。笑
水素イオンが多くなった閉鎖腔のpHは酸性に傾きこの酸によって骨は溶かされていきます。
これで終わりかと思いきや、もう一つ酵素の作用でも分解します。
破骨細胞はカテプシンという酵素も分泌して骨の分解をしていきます。
このカテプシンは主に「膠原線維」を分解させる働きを持ちます。
このように破骨細胞は骨を破壊することから名前がつけられています。
また破骨細胞の組織の構造は大食細胞と同じ単球です。
骨を溶かす細胞
酸とカテプシンで溶かす
大食細胞と同じ単球に由来する
骨基質について
骨基質は豊富な膠原線維ででき、その間に大量のリン酸カルシウムなどのアパタイトと呼ばれる無機質な結晶が沈着している。
骨の硬さは骨基質で決まる。
一般的な感覚で骨といえばこの骨基質の部分だと思います。
この骨基質を3つの骨の細胞が管理して骨組織は維持されていきます。
骨の構造について
骨は海綿質と緻密質に分けられてます。
海綿質は骨端部に多く、緻密質は骨幹部に多く存在します。
海綿質:骨端部に多い
緻密質:骨幹部に多い
骨端部は骨の端っこです。(知ってるかもしれませんが…)
骨膜について
骨は関節軟骨を覗いて骨膜に包まれます。
骨膜は繊維製の密性結合組織で作られて、シャーピー線維によって骨表面とくっついています。
骨膜には血管と神経が分布しているため、痛みに敏感です。
弁慶の泣き所(すね)はこの骨膜が痛みを感じているため、皮膚の痛みとはまた違った痛みを感じます。
関節部には無い
血管と神経が豊富に分布
シャーピー線維でくっつく
骨膜と骨をつないでいるのはシャーピー線維です。
シャーピー線維は骨質に直角に侵入し、骨膜を骨表面に固着させる働きがあります。
↑何回もせつめいして覚えてもらう作戦。
この後に出てくる「フォルクマン管」も「ハバース管」もシャーピー線維とは関係ありません。
同じようなポイントで覚えるため、ごちゃごちゃになっている方も多いハズ。
骨層板について
骨質の中には多くの血管が入り、豊富な血管網が作られている。
骨のイメージから、血管なんて通って無いかと思われますが、バリバリに血管通りまくりです。
血管の通り道を血管腔といいます。縦に流れるのがはハバース管、横に流れるのがフォルクマン管です。
動脈から骨に血液が流れる順番もお伝えしていきます。2パターンあります。
まず1つ目は細い血管です。
骨膜から分布する動脈層からフォルクマン管を通り緻密室に入ります。それはハバース管の中にまで分布して骨質を栄養します。
もうひとつ骨質を栄養する流れがあります。骨髄に直結する少数の太い動脈です。
細い血管も太い血管もまずはフォルクマン管を通ってからハバース管に向かいます。
骨質には豊富な血管網がある
縦にハバース管
横にフォルクマン管
フォルクマン管→ハバース管の順で流れる
ここで国試的に覚えるのは縦と横だけの話だけです。
ハバース管の「ハ」は下に向かって書くので縦
フォルクマン管の「フ」はまず横に書くので横
カタカナの一画目のはじめの方向で覚える作戦です。
ハは下向き、フは横向きなのでこれで覚えます。
骨の発生と成長について
骨の発生については2つの様式がある。軟骨内骨化と膜内骨化である
軟骨内骨化について
まず軟骨内骨化で出来上がった骨は軟骨→骨と置換(置き換わる)するため置換骨と言われます。
大半の骨軟骨内骨化によってできています。
中心部の軟骨は変性・膨化し基質にカルシウム沈着が起こり一次骨化点となります。遅れて骨端でも軟骨の変性と石灰化が起こり二次骨化点が生じます。
この一次骨化点と二次骨化点の間が骨端軟骨で思春期まで成長を続けます。
殆どの骨のでき方がこちらの軟骨内骨化もしくは軟骨性骨化です。
国家試験で覚えるポイントはこちらではなく次の膜性骨化。
膜性骨化について
骨幹部では骨膜下に進行する膜内骨化により、外側から骨質が負荷されて、太さ(直径)方向の成長が起こる。
具体的な「膜性骨化」の骨を紹介します。
コレ以外はすべて軟骨性骨化だと思ってください。
頭蓋底以外の頭蓋骨
前頭骨
頭頂骨
側頭骨
後頭骨
上顎骨
下顎骨
鎖骨
頭蓋底以外の頭蓋骨は()で表記した頭蓋骨の有名どころの骨です。
篩骨や蝶形骨は頭蓋底に含まれますので注意。
ちょうどよくある海賊の旗を思い出してもらうと膜性骨化をおもいだしやすくなります。

頭蓋骨と鎖骨のイラストです。
別のイラストなどの物によっては下の2本の骨が上腕骨だったりするイラストも出てきますが、ここは鎖骨ってことでお願いします(笑)
撒くなら父さんが不可欠
撒く(膜性骨化)ならとう(頭蓋骨)さ(鎖骨)ん が不可欠(付加骨)
余談ですが、軟骨性骨化でできた骨を置換(ちかん)骨といいます。
膜性骨化でできた骨を付加骨といい別名被蓋(ひがい)骨といいます。
「ちかん」と「ひがい」の関係って面白いねって話がしたかっただけです。笑
骨の発生まとめ
柔道整復師はよく出題されますし、鍼灸師も出ていることがあります。
四角で囲っている所だけでも覚えておくといいかもしれません。
模試や過去問で骨の問題に出くわしたらここで確認をしてみてください。
ただ教科書をベースにまとめていますので、載ってないものもあるかもしれません。
教科書にのってない問題は個人的にはもう諦めていいんじゃないかなとも思います。

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