おはようございます😁 もぬけです。
このサイトは鍼灸師・柔道整復師国試対策の内容をまとめています。
あくまで国家試験対策のまとめですので臨床的なものは含んでいません。
熱傷について学ぶ
9の法則と手掌法について覚える
深達度の分類を覚える
病理学や臨床医学各論で出題される熱傷についてまとめていきます。
Ⅰ度熱傷からⅣ度熱傷まであり、深達度による問題がちょこちょこ出題されます。
では現在の理解度チェックのため下記の問題に挑戦してみてください。
[qwiz style=”width: 90%; padding: 0.2em 0.5em; border-color: #AADDff !important;background: #FFFFFF;box-shadow: 0px 0px 0px 2px #d6ebff; border-style: dashed !important; min-height: 100px !important; ” align=”center” random=”true”][q multiple_choice=”true”]問題:誤っているのはどれか。
[x]正解は「手掌法では手のひらを3%として計算する」です。
熱傷の手掌法は手のひらを1%として計算します。
[/qwiz]
〇〇は✗✗
このサイトでは、上記のようなボックスは国家試験で重要になるポイントです。
上記に該当するものはどれか?(でないのはどれか?)などという問題で出題されることがあります。
〇〇
○()○()
上記のボックスは、ゴロ合わせや覚え方のボックスです。
どうしてもどれか一個忘れてしまうというときなどはゴロ合わせが強力です。

ゴロ合わせのみで覚えようとすると失敗しますので、必ず一旦は丸暗記をするか理論立てて覚えるようにしていただければと思います。
では次の項目から本題に入ります。
もくじ
熱傷について
高温の気体(炎・蒸気・ガス)、液体(お湯・油脂・化学品)・固体(電熱器・高温の金属危機・食品・懐炉(かいろ)の類)に接触した場合や直接日光に長時間さらされた場合に体表に発生する。
いわゆるやけどのことです。
やけどが発生した場合は範囲が狭い場合は冷却と洗浄を行います。
20分ほど冷却した後、清潔なタオルなどで患部を覆って医療機関へ搬送しましょう。
アロエ・馬の油・軟膏などをつけるのはNGです。
ただ、広範囲熱傷の場合は、上記の応急処置では問題でショック症状に陥る場合があります。
ショックを避けるため早急に救急車を手配し、輸液をスタートするべきだと言えます。
局所用法としては、Ⅰ度熱傷ではステロイド含有ローションやクリームを塗布。Ⅱ度熱傷では感染症がなければ抗生物質含有ワセリン基剤軟膏・アクトシン軟膏・アズノール軟膏などを用います。
Ⅲ度熱傷もしくは広範囲に及ぶⅡ度熱傷では手術療法にて、壊死組織を除去し、植皮による創閉鎖を原則とします。
と書いては見たもののここまで詳しい問題は国家試験では見かけません。
上記の文章でひとつだけ覚えておくキーワードがあります。
それがデブリドマンです。ん?そんな言葉出てきてない?
上記の文章の中に「デブリドマン」という言葉と同じ意味を持つ文言が含まれています。
それは壊死組織を除去(切除)するというところです。
デブリドマン
壊死組織を除去・切除すること。
熱傷のみならず、壊死組織が存在する場合に用いられる
デブリドマンって人の名前っぽいので、とんでもない選択肢が出ても選んでしまいそうになりませんか?
知ってるだけで簡単に回避できますのでこの機会に覚えておくと安心です。
また広範囲の熱傷患者のストレス潰瘍をカーリング潰瘍といいます。
熱傷の所でこの2つのキーワードは覚えておいて損はありません。
熱傷の範囲の判断方法
熱傷範囲は受傷面積がその患者の全体表面積の何%に該当するかで表す。
体の表面積で計算するため、判断には年齢・受傷部位は関与しますが、性別は関与しません。
代表的な熱傷の範囲の判断を決める方法でが2つある。
手掌法:患者の手掌を約1%と見積もって測定
9の法則:成人の熱傷範囲を簡略化して測定する方法
5の法則:小児の熱傷範囲を簡略化して測定する方法

上記の図が「9の法則」で用いられる範囲です。
上肢であれば片側9%ですが、下肢は下腿と大腿でそれぞれが9%ずつになります。
陰部を1%とすることも忘れてはいけません。
Ⅱ度ないしⅢ度の熱傷による受傷面積が体表の15%を超えるとショックに陥る危険性が高くなる
小児の場合、5の法則を用います。幼児は頭部が20%、小児は15%です。
よく出題されるのは成人の9の法則ですのでそちらを覚えておきます。
手掌法は、手のひらを1%として計算する方法です。
熱傷の症状について
熱傷はその深達度と範囲の療法によって受傷度が決まり、症状も異なるが、一般に熱傷の症状としては皮膚の発赤・熱感・疼痛・腫脹などの古典的炎症所見に引き続き、水疱形成・皮膚の壊死、炭化とつながる。
深達度をⅠ度からⅣ度までに分類したものがあります。これが一番熱傷の問題で出題されるところですので覚えておきます。
深達度 | 損傷組織 | 症状 |
---|---|---|
Ⅰ度熱傷 | 表皮基底層 | 発赤・浮腫・疼痛 |
浅達性Ⅱ度熱傷 | 真皮網状層中層 | 水疱形成・浮腫・疼痛 |
深達性Ⅱ度熱傷 | 真皮網状層下層 | 水疱形成・貧血状・知覚鈍麻 |
Ⅲ度熱傷 | 真皮全層・皮下組織 | 無痛・炭化・羊皮紙様 |
各熱傷の分類を鼓膜説明をしていきます。
Ⅰ度熱傷(ED)
表皮熱傷で受傷部皮膚の発赤のみで瘢痕を残さず治癒する
表皮基底層の損傷・真皮乳頭層の炎症
皮膚の発赤のみ・浮腫・疼痛
数日で炎症消退
ED:Epidermal Burn
まずポイントは、損傷部位は表皮までいうところ。
発赤・紅斑が起きる程度で治癒後はなにも残りません。
痛みは疼痛や熱感となって現れます。
Ⅱ度熱傷(PB)
著しい炎症z症状と周防形成を認めます。
2度熱傷はさらに浅達性と深達性の2つに分けられます。
真皮網状層中層までの損傷
水疱形成
水疱底真皮発色
浮腫
強い疼痛あり
1~2週間で上皮化
肥厚性瘢痕を残さない
SDB:Superficial Dermal Burn
真皮網状層下層までの炎症
水疱形成
水疱底真皮白色
貧血状
知覚鈍麻あり
3~4週間で上皮化
肥厚性瘢痕を残す
DDB:Deep Dermal Burn
Ⅱ度熱傷は水疱形成が見られ真皮層までの損傷が特徴です。
浅達性と深達性の2つを比べる問題では、肥厚性瘢痕を残すか残さないかを覚えておきます。
深達性Ⅱ度熱傷は肥厚性瘢痕を残します。
Ⅲ度熱傷(DB)
皮膚全層の凝固壊死で創面は蒼白・乾燥し、水疱形成や痛覚はなくなります。
真皮全層の損傷
皮下組織までの損傷
羊皮紙様
ときに炭化
無痛(痛覚がない)
1~数ヶ月で上皮化
肥厚性瘢痕を残す
瘢痕拘縮を来す
DB:Deep Burn
真皮全層から皮下組織にまで損傷を来したものをⅢ度熱傷といいます。
よく出題されるのが痛覚がなくなるということ、痛みを感じなくなります。
治癒後も拘縮がのこり場所によっては可動域制限が発生します。
Ⅳ度熱傷
分類によってはⅣ度まで分類されているものもあります。
Ⅳ度では皮下組織が炭化したものを言います。現在はあまり使われていません。
低温熱傷について
低温熱傷は、ホットカーペットやこたつなどで長時間皮膚が熱せられた際に発生します。
睡眠時などに発生するため、深達度は深くⅡ度場合によってはⅢ度にまでなることがあります。
国家試験の問題でも低温熱傷は深達度は浅いという誤った選択肢が出たことがあります。
正解は低温熱傷の深達度は深いです。
凍傷について
凍傷はいわゆるしもやけのことで、氷点下にならない寒冷によって手足や耳介などの血流不全のために寒冷曝露の数時間後から翌日にかけて出現する。
凍傷は熱傷ほど国家試験で出題されておりません。症状も熱傷によく似ておりますが、分類としては別のもととして扱われます。
例えば、「凍傷は低温熱傷として扱われる」このような選択肢は誤りです。
登山者に多いのは当たり前なんですが、酩酊者や労災事故でも発生します。
また、凍傷部位へのマッサージは禁忌行為です。
浅達性:発赤・浮腫・水疱形成
深達性;皮下・骨まで障害が及ぶもの
熱傷についてのまとめ

熱傷で重要となるのは熱傷の分類と9の法則です。手掌法は多分一度聞けば忘れないと思います。
熱傷の分類で何度から水疱形成されるのか、疼痛を感じなくなるのが何度なのかを知っておくと点数につながっていきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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