解剖学

【解剖学】練習問題から学ぶ「胎児循環」についての覚え方徹底解説

おはようございます! 「国家試験対策といえばもぬけ」のもぬけです。

このサイトは鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の国試対策の内容をまとめています。
※情報等が古い場合はコメントください。

このページのポイント
 
 胎児循環
 

国家試験で出てくる胎児循環は動脈血はどれかなどがメインとして出題されます。

ゴロ合わせが覚えれないゴロ合わせ難民に送る3つのポイント
【国試対策】ゴロ合わせが覚えれないゴロ合わせ難民に送る3つのポイントおはようございます😁「もむけ」です。 このサイトは鍼灸師・柔道整復師国試対策のまとめサイトです。 こんな人にオススメの記...

ゴロ合わせのみで覚えようとすると失敗しますので、必ず一旦は丸暗記をするか理論立てて覚えるようにしていただければと思います。

胎児循環について

胎児は閉ざされた羊水の中にいるので、 肺呼吸腸管での栄養吸収排尿など老廃物の排泄を行うことができない。

根本的に胎児循環と普通の人の循環の大きな違いは、自分で呼吸をしているかどうかです。
つまり酸素が入ってくる位置が違うという点です。

胎盤を介して母体が代行しておりへその緒を通して血液を循環させています。この胎児期に見られる特有の循環系を胎児循環と言います。

胎児循環

 臍帯(へその緒)に臍動静脈を通して胎盤に血液を循環させる特有の循環系

肺の機能が働いていないので、肺循環の代わりに心臓から肺に流れる途中で体循環へ流出させる抜け道が存在しています。

この抜け道を覚えると点数が取れます。

胎盤循環について

胎児がどのように血液を循環させているかをなるべく簡単に説明していきます。

臍動脈

胎児の骨盤付近にある左右の内腸骨動脈からは1対の動脈が分枝して、臍帯を走って胎盤に至る。
臍動脈には胎盤で処理される老廃物やCO2を含んだ血液が通る。

臍動脈と名前がついていますが、中身は栄養素を取られ終わった血液です。老廃物やCO2をよく含んでいます。

臍動脈

 内腸骨動脈からわかれる
 静脈血が流れる
 老廃物・CO2を含む

胎盤内には母体の血液で満ちた血のプールがあります。
臍動脈はこのプールの中の絨毛で酸素をもらったりしています。

この血のプールを絨毛間腔といい、その中の絨毛に母体側の血液が噴き付けられ臍静脈の血液とガス交換・老廃物交換を行っています。

この説明でなんとなく、わかった方もいませんが、母体の血液と胎児の血液が混ざり合っているわけではありません

毛細血管を通してガス交換を行っているだけです。

ガス交換のメカニズム

 絨毛間腔にて行われる
 母体から血液をもらっているわけでも、母体の血液が混ざり合っているわけでもない。

臍静脈

絨毛毛細血管でO2と栄養分を付加されて動脈血となった胎児の血液は, 細静脈をへて1本の臍静脈に集まり,再び臍帯を通って胎児に返る

絨毛の毛細血管で母体からO2と栄養をもらった胎児の血液は臍静脈を通って胎児にの肝臓へ向かいます。

臍動脈は2本1対でしたが、臍静脈は1本です。
よく出題されるので押さえておきましょうね。

臍静脈は臍と肝臓の間に張った間膜(肝鎌状間膜)の中を通って肝臓へ達する。

その後、臍静脈は肝臓へと向かいます。

臍静脈

 動脈血が流れる
 1本
 肝臓へと向かう

例えば、臍静脈は心臓に向かうっていうのは誤りってことです。

臍静脈は肝臓の間にある間膜「肝鎌状間膜」の中を通って肝臓に達します。

いつ出てくるんかなと思っていた肝鎌状間膜がようやく出現しました!

アランチウス管

臍静脈の一部は門脈に合流するものの、その本幹は肝臓を素通りする静脈管 (アランチウス管)に移行して直接下大静脈に注ぐ。

急になんぞい!っていう感じで登場したアランチウス管ですが、実は肝臓に向かっていた臍静脈はさり気なく分岐して肝臓を素通りします
教科書にも素通りするって書いてます笑

そして素通りした方の血管の名前を静脈管またはアランチウス管といいます。

ちなみにアランチウス管を通る血液は臍静脈のものなので、動脈血です。

アランチウス管

 別名:静脈管
 動脈血が流れる
 肝臓には行かない

選択肢で「アランチウス管には静脈血が流れる」や「アランチウス管は肝臓に向かう」というものを見かけても全部誤りです。

下大静脈

アランチウス管の血液が下大静脈になるわけではなく、下大静脈にアランチウス管が注ぐということなので、下大静脈に流れている血液は、胎児が使い終えた血液と新鮮なO2を含む血液が混ざる混合血となります。

なんで混ぜちゃったんだよ!となりますが、胎児であれば混合血でも十分に胎児組織を養うことができます

卵円孔

下大静脈から右心房に入った混合血の大部分は、直ちに胎児の心房中隔に開く 卵円孔を通って左心房に流れる

心臓の構造を覚えるにあたって、卵円窩っていうのを覚えたかと思います。

忘れていたら思い出しておいてくださいね。

この卵円窩は実は胎児の頃は穴が空いており、卵円孔と呼ばれていました。

卵円孔

 心房中隔にあり左右の心房をつなぐ役割を持つ
 成長とともに卵円窩になる

ここで豆知識ですが、胎児は肺循環がありませんので、左の心房に送られてくる血液も少なく左心房の圧が低くなります。

逆に全身の静脈が注いでいる右心房は圧力が高いため卵円孔の血液の流れは右心房の血液が左心房に流れていきます。

なんかよくわからないって方は試験には出てこないのでスルーしてください。

左心房に流れたあとは成人の循環と同じように大動脈弓へと流れていきます。

ボタロー管

肺動脈に流れた血液の大部分は,動脈管(ボタロー管)と呼ばれる肺動脈幹と大動脈弓の間を連絡する短絡路を通って,肺循環を避けて体循環に注ぐ

肺機能がないわけなので、肺を通る必要がなく体循環に直接注ぐために存在しています。

肺動脈の一つ手前って何かっていうと上大静脈なので成人の循環同様に静脈血が流れています。

肺循環をせずに体循環に注ぐ、つまり大動脈弓へと注いでいます。

いやいや、せっかく酸素たっぷりの血液になんで静脈血流すんや!って話になりますが、そこはご愛嬌ってことなんでしょうね。

ボタロー管

 別名:動脈管
 静脈血が流れる

出生後の変化

出生後は上記で説明してきた特別な組織が不要となるため名称が変わります。

出生後に変化する組織

 卵円孔:卵円窩
 動脈管:動脈管索
 静脈管:静脈管索
 臍動脈:臍動脈索
 臍静脈:肝円索

【コラム】産声をあげると世界が変わる

ここからは国家試験とは関係ないけどちょっと知っておいてほしいことです。

赤ちゃんが生まれるとき、産声をあげるかどうかがとても重要です。

お母さんも助産師さんももし生まれたときに産声が上がらなかったらとても焦ります。

産声を上げると同時に肺呼吸が開始するからです。
更に解剖学的にはこの瞬間にいままで活躍していたアランチウス管やボタロー管はただのヒモ状の結合組織へと変化します。

また卵円孔も圧力差が現れるため閉鎖します。

産声をトリガーに胎児循環は終わります。
すごいですよね。

胎児循環の練習問題を解いてみる

練習問題を解いて、さらに脳に刻み込んでいきましょう。

[qwiz style=”width: 90%; padding: 0.2em; border-color: #AADDff;border-style: dashed; min-height: 100px !important; ” align=”center”][q]
【解剖学】胎児循環について誤っているものはどれか

[c]ボタロー管は静脈血が流れる
[c]卵円孔は出生後に卵円窩へと変化する
[c*]臍動脈は肝円索へと変化する
[c]アランチウス管は静脈管と呼ばれる

[x]
答え:臍動脈は肝円索へと変化する

【出生後に変化する組織】
 ▶卵円孔:卵円窩
 ▶動脈管:動脈管索
 ▶静脈管:静脈管索
 ▶臍動脈:臍動脈索
 ▶臍静脈:肝円索

肝円索となるのは臍静脈です。
ややこしいところなので再度復習しておきましょう。

[/qwiz]

 

[qwiz style=”width: 90%; padding: 0.2em; border-color: #AADDff;border-style: dashed; min-height: 100px !important; ” align=”center”][q]
【柔道整復学】胎児循環で誤っているものはどれか

[c]幼児の血液型によっては母体に免疫反応がおこる
[c]卵円孔は右心房から左心房へと血液が流れる
[c]臍静脈は肝鎌状間膜を通過する
[c*]臍動脈は総腸骨動脈から分枝する

[x]
答え:臍動脈は総腸骨動脈から分枝する

臍動脈は内腸骨動脈から枝分かれします。

母体と胎児で血液交換は行われませんが、Rh因子によっては血液型不適合妊娠を引き起こします。

日本人の殆どがRh+で明日が、まれにRh-の人もいます。
人数にして約0.5%です。

血液号不適合が起こるのは、母体がRh-で胎児がRh+の場合のみです。

[/qwiz]

オンライン国家試験対策について

もぬけの国家試験では、週に3回のペースで過去問やオリジナル問題を出題解説しています。

もぬけの国家試験対策オンライン塾ではラインで答えのやり取りを行いながら、わからないところも聞くことができます。

学生にも優しい値段設定で、初月無料です。