大脳について
脳の重さは全体で1.2-1.4kgで人で最も大きく発達した大脳は脳全体の約80%を占める。
脳や脊髄は白質と灰白質に分かれています。
神経線維が集まっているのが白質といいます。
脳は外側が灰白質が内側が白質です。
逆に脊髄は灰白質が内側、白質が外側です。
大脳皮質が存在するのは灰白質の部分です。むしろ灰白質そのものが大脳基底核です。
大脳皮質
大脳は多数の曲がりくねった大脳溝と、それによって区切られた大脳回という盛り上がりでおおわれている。
大脳半球を合わせて2,200c㎥、およそ新聞紙の1ページ大の広さとなり、約140億この神経細胞が含まれています。
大脳は側頭葉・頭頂葉・前頭葉・後頭葉に分けられます。
大脳皮質には機能局在があり、いくつかの領域野は機能がはっきりと分かっているものがある。
大脳皮質は特徴から6層に分けれられます。
それをブロードマンは層の構造の違いから大脳皮質の領域に分けています。
52個の領域にブロードマンが分けたものを「ブロードマンの脳地図」といいます。
側頭葉
頭頂葉
前頭葉
後頭葉
大脳辺縁系について
大脳皮質には下等な動物にも見られる古皮質と、動物が高等になり人で特に発達した新皮質に分けられています。
大脳辺縁系は古皮質からなります。
本能行動:摂食行動・飲水行動・性行動
情動行動:怒り・恐れ・逃避行動・攻撃行動
など
大変な本庄とイオ生成
大変な(大脳辺縁系)本(本能行動)庄(情動行動)と(逃避行動)イ(怒り)オ(恐れ)せ(摂食行動)い(飲水行動)成(性行動)
「大脳辺縁系の働きは次のうちどれか。」とか「大脳辺縁系の働きでないのは次のうちどれか」などで出題されますので覚えるポイントです。
ゴロですが、本能行動の内容や情動行動の内容を認識していれば、前半部分だけ覚えているだけでOKです。
摂食・飲水行動が本能行動かどうかわからないって人はこのタイミングで覚えておきましょう。
運動野
中心溝の前を平行に上下に走る中心前回を運動野といい、骨格筋の随意運動を司令する運動中枢である。
まず覚えていくポイントは、運動野がある部分です。
前頭葉にある中心前回
骨格筋の随意運動を司令する運動中枢
ぜんぜん運動(してない)
ぜん(前頭葉)ぜん(中心前回)運動(運動野)
運動屋の部位と身体の部位との間には明確な対応関係があり、支配領域は身体を上下逆さにしたように並びます。
随意運動を司令するので、不随意運動は関与していません。
人間特有の手先の器用さや表情など複雑な動きをするものは筋の支配領域が広い面積を締めています。
例えば、中心前回の支配領域が最も広いものはどれか。という問題が出たとしたら一番使う器官(手と顔)を選択すればOKです。
体性感覚野
中心溝の後ろで、それに沿って延びる中心後回が体性感覚野である。皮膚感覚や深部
感覚の中枢でここで感覚の種類や位置を正確に判断することになる。
次は体性感覚野についてです。
体性感覚野は温痛覚や触覚などの皮膚感覚と関節覚や筋覚などの深部感覚の中枢です。
頭頂葉の中心後回
皮膚感覚:温覚・痛覚・触覚
深部感覚:関節覚・筋覚
体感して途中後悔
体感(体性感覚野)して途中(頭頂葉)後悔(中心後回)
体性感覚野もまた顔や手指などの感覚が敏感なところのほうが広い面積を締めています。
特殊感覚野
視覚や聴覚などのような特殊感覚器を持つ感覚領野である。
いわゆる触覚以外の五感のことです。
視覚野
聴覚野
味覚野
嗅覚野
例えば「特殊感覚野はどれか。」「特殊感覚野でないのはどれか。」という問題が出たとしても対応できるようにしておくと安心です。
視覚野
視覚野は網膜からはじまる視覚の中枢で、後頭葉の内面で鳥距溝の周囲にある。
視覚野の覚えるポイントは以下の通りです。
後頭葉にある鳥距溝
視覚に関与
視覚野には二次視覚野というものも存在しています。
二次視覚野は灰白質の中層に広がる有線領の周囲に広がります。
二次視覚野の働きは主に目に写った映像の意味を理解するものです。
実は目に写った映像がなんなのかを理解できないと見えていないのと同じということです。
聴覚野
内耳からの聴覚の中枢で側頭葉の上面にある
次は聴覚野のポイントです。
側頭葉の上面
聴覚に関与する。
聴覚も視覚同様に聞こえてきた音を理解する二次聴覚野が存在します。場所は聴覚野のすぐ周辺です。
味覚野
体性感覚の最下部とそれに隣接する領域にある
味覚野は中心後回と嗅覚野の間にあります。
嗅覚野は中心後回の最下部なので頭頂葉に存在していると言いたいんですが、教科書に記載がないため言及できません。
嗅覚野
嗅覚野は側頭葉の内側面にあり、古皮質に属する
これはばっちり側頭葉って書いてくれてるので安心できますね。
側頭葉の内面
古皮質である
とりあえず、大脳辺縁系と嗅覚野が古皮質であると言えます。
連合野
新皮質の大部分は、大脳皮質以外の部分との間で運動の出力や感覚の入力のやり取りを直接行わず、大脳皮質内でお互いに連合して機能を遂行するので連合野と呼ばれている。
連合野は感覚情報を統合し、認識・記憶・学習・判断などの高次の精神機能に関与します。
ちょっとだけややこしいことをいうと、感覚野には一次感覚野と二次感覚野が存在します。
一次感覚野とは先程まで説明してきた体性感覚野や視覚野・聴覚野などをさし、二次感覚野はそれを補佐するような働きをもち、その周囲に密接な関係を持っています。
それでこの二次感覚野も連合野に含まれます。
含まれていますが、前半にマーカーした認識・記憶・学習・判断などは関与していません。
ややこしいですね。まとめておきます。
二次感覚野も連合野に含まれる
二次感覚野以外の連合野:認識・記憶・学習・判断などの精神機能
「二次視覚野は連合野である」は正解ですが、「二次視覚野は精神機能を営む」は誤りです。
言語野
言語の理解や表現を司る中枢を言語野という。
言語野には、運動性言語中枢(ブローカの中枢・ブローカー言語中枢など)と感覚性言語中枢(ウエルニッケの中枢・ウェルニッケ言語中枢など)の2つがあります。
人間の多くは言語野は左大脳半球にあるので、左側の脳卒中などが発生すると言語障害が起きやすいという特徴があります。
ブローカ中枢:前頭葉の外側下部
ウェルニッケ中枢:側頭葉の上面すぐ下方
多くは左大脳半球に存在
前ブロックしたのに即ウェルカム
前(前頭葉の)ブロック(ブローカ中枢)した(下部)のに即(側頭葉)ウェルカム(ウェルニッケ中枢)
ブローカー中枢について
運動性言語中枢であるブローカ中枢は前頭葉の外側下部にあります。
このブローカ中枢が損傷すると、言葉の意味は理解でき、声自体も発声はできますが、意味のある言葉を発生することができなくなります。
具体的にはブローカ中枢は言語で表現する考えをまとめていて、そのまとめた内容を口腔・口唇・咽頭などの運動を司令する領域に送って言葉を発語しています。
ウェルニッケ中枢について
感覚性言語中枢であるウェルニッケ中枢は聴覚野のすぐ後方にあり、聞いた言葉の意味を理解する中枢です。
ウェルニッケ中枢が損傷すると、言葉の理解ができなくなり、対話が困難になります。
ウェルニッケ中枢の覚え方ですが、ウェルニッケ中枢は耳で聞くので聴覚野のすぐ近くにあると覚えておきます。
機能局在逆引き
先程までは運動野が前頭葉にあるという説明でしたが、じゃあ一体前頭葉には何があるの?っていう所を表にしておきます。
脳葉 | 領域・部位名 |
---|---|
前頭葉 | 前頭連合野 運動連合野 運動野 ブロ―カ野 |
頭頂葉 | 体性感覚野 頭頂連合野 味覚野 |
側頭葉 | 聴覚野 嗅覚野 側頭連合野 ウエルニッケ野 |
後頭葉 | 視覚連合野 視覚野 |
即級長
即(側頭葉)級(嗅覚野)長(聴覚野)
二次感覚野である各連合野はそれぞれの部位に存在しています。
機能局在の覚え方まとめ
機能局在は〇〇野は〇〇葉と覚えてもらい、その逆〇〇葉にあるのは〇〇野と〇〇野という逆でも答えれるようになっていると安心です。
また同様に言語野もややこしいので、どっちがどっちだったかはしっかり覚えておきましょう。
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